スペインで有名なタパスの一つ，パタタス・ブラバスが美味しくて有名なバルBar Omar

10月12日は，コロンバス・デイ，あるいはイスパニアの日（Día de la Raza；民族の日）と呼ばれスペインをはじめアメリカや南米の多くでは祝日となってます。1492年の10月12日にコロンブスがアメリカ大陸を発見したことを祝うためだそうです。スペインにとっては，その後の南米支配へと繋がった大事な日，そして支配されることになる南米にとっては悲劇の始まりの日だったのでしょう。職場に南米出身者が多いことから，この祝日に対しては，私は少し複雑です。

しかし，このコロンブスが南米を発見したことにより，実は全世界的に重要な食べ物がいくつも発見され，伝播することになったんです。そう，トマト，とうがらし，コーヒー，，，といろいろありますが，そのうちの一つ，じゃがいも。今ではじゃがいもを食べない国はないのではないのでしょうか。スペインでもよく食べられます。

スペインはバルセロナにおいて，バルの定番メニュー，ビールのとりあえずのおつまみといえば，じゃがいもを使った「パタタス・ブラバス」です。フライドポテトにトマトソースとアリオリとよばれるにんにくマヨをのせたシンプルな料理なんですが，これが奥が深い！じゃがいもの揚げ方からソースへのこだわりまで様々で，店によって味が違うから面白いです。材料と作り方がシンプルだから，細部に凝りだすのでしょうか。さて，バルセロナでベストのパタタス・ブラバスを探すためにコロンブスばりの冒険を続けているブラバス・ハンターなる人を先日発見してしまいました。彼は2009年からパタタス・ブラバスを日々食べ続けているらしく，独自のランキングを作成しています。バルセロナを対象にしたご飯ブログをやっている身としては，彼の食べている量に感心し，尊敬の意から勝手にブラバス兄さんと呼ばせてもらってます笑。そのブラバス兄さん第3位のバルに先日やっと行ってきました。

まずはビールで乾杯。

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スペインでは珍しいエール系のビールをタップで置いていました。このTuriaはバレンシアで作られているクラフトビールのようです。この味で一杯3€は安い！

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ブラバス・ハンターが第3位に認定しているパタタス・ブラバス（5.5€）！見るからに普通のパタタス・ブラバスとは様子が違います。アリオリソースはマヨネーズなので白いはずなのですが，これは黄色。しかも万能ネギものっている。食べてみると，全然にんにくの味がしない！しかもマヨでもない！なんとソースからえびのいーい香りがするんです。妻と二人でうなっていると，ウェイターの方が「うまいだろ」と説明に来てくれました。やはり，ソースにはえびの頭を使った出汁が使われており，パエリアをイメージして作っているそう。にんにくマヨはなく，しかもパエリアをイメージ，，，もうここまでくると，パタタス・ブラバスの枠に入れていいのかどうかわかりませんが，抜群に美味しかったです。ブラバス兄さん第3位も納得。

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こんな独創的なブラバスを出す店なので，他のメニューにも一層期待が高まり，中でも美味しそうだったこちらを注文。オーブンでとろとろに焼いたナスの上にストラッチャテッラというイタリア産チーズをかけ，さらにスモークしたうなぎをのせるという一品。スペインのチーズは割とハード系が多く、モッツァレラタイプの美味しいチーズには出会えていませんでしたが、このストラッチャテッラはかなりいいものでした。なすと合う合う！うなぎはスペインでもよく食べられており、特にバレンシアで有名みたいです。ビールもバレンシア産だったので，何かバレンシアと関係があるのでしょうか。次行った時に聞いてみよう。うなぎはスモークしているからか、日本のうなぎに比べて身がしまっていました。日本のふんわりとしたうなぎは格別ですが，これはこれで美味しかったです。

BarOmar

店内は明るく、モダンなおしゃれバルという感じ。座席数は50ほどでしょうか。奥にあるキッチンはガラス張りになっており、調理風景が見えるのも面白い。シェフ、ウェイターさんたちも快活で程よい気配りで楽しい時間を過ごせました。今回はパタタス・ブラバス目当てだったのでタパス利用でしたが，今度はディナーとして行ってみたいです。

ごちそうさまでした！