エル・ブリで修行したシェフがオープンしたローストチキン屋さん，ア・プルマ

アップしたと思っていた記事が下書き状態で眠っていました。だいぶ前に食べた店ですが，少し修正してアップします。

バルセロナでは休日（特に日曜日）にローストチキンを買って食べるというのが習慣としてあるようで，結構いろんなところにローストチキン屋というかお惣菜屋があります。そのローストチキン屋の中でもひときわ異色を放っていたのがこのお店。店の前を通る度に混んでいるし，狭い店の割には中がピカピカでほどよくしゃれている。そんなことで一度予約をしに行ったら，「もう今週の土日のテイクアウト分は予約でいっぱいなんだ」，と。これにさらに食欲と興味を刺激され，1週間前から予約をして，友人4人と行ってきました。

店構えや人気店だったのは，どうやら，エル・ブリで修行をしていた方がこの店のシェフだからだそうです。エル・ブリはスペインのカタルーニャ州にありミシュランの3ツ星を持っていた有名店。2011年に閉店し，現在は食をより広い視点で伝えることを目的に料理研究財団として活動しているようです。エル・ブリは泡を多様したり，ちっちゃい皿に科学的な調理を施されたちっちゃい料理がでてきたりと変わった調理法のモラキュラー料理で有名らしく，そんな店出身のシェフが，古風なローストチキンの店を開いたんだから，店に入る前から，興味そそられまくりで大興奮。

店内は狭く，座席数は20程度でしょうか。外にも10席ほどあります。

Chiken-in-oven

予約していた席はカウンター席で，ぴっかぴかのオーブンでくるくる回るチキンたちを眺められます。これを眺めながら，まずは前菜です。

Belenjenas

なすのみそがけ。なすをオーブンでじっくり焼き，皮をむいてみそをかけた一品。みそではなく，オリーブオイルをかけた料理はエスカリバダと呼ばれ，カタルーニャの名物料理です。結構，いろんな国の料理の影響を受けている印象。エル・ブリのシェフも日本の料理にすごく影響を受けていたらしいので（

【Spain】世界NO.1レストラン『エル・ブリ』が完全閉店の本当の理由 - 日経トレンディネット

），ここの店のシェフもそういう影響があるのでしょうか。シェフが私たちが日本人だとわかると，「日本人だからみそ料理出すの気をつけろ」と店のスタッフにジョーク。こういうやり合いがいいですよねぇ。レストランは料理だけじゃなくて，私にとっては，こういった店の人の雰囲気もとても大事で，この時点でこの店すっごい気に入りました。

FriedChiken-FriedPotato

フライドポテトとフライドチキン。いやー，このシンプルな料理が美味しいのなんの。フライドポテトはかりっかりでラードのほどよい油っぽさが食欲をそそる。そしてフライドチキンはしょうががとても効いた味付けで，ほどよくさっぱり。じゃきじゃきの衣（コーンフレーク混ぜてるのかな）でかりっかり。

Camareros

イケメン三銃士がチキンをてきぱきさばきます。

RoastedChiken

いよいよ来ました！ローストチキン！チキンの油が美味しくて，パサパサになりがちなチキンもしっとり。ソースはカレー（ココナッツ系）とモレ（メキシコ料理で有名なピリ辛のチョコレートソース）も最高に美味しくて，チキンとベストマッチ。私はチキンは手で食べるのが大好きで，止まることなく，ばくばくばくばく食べてしまいました。もっとこう上品に味わえるようになりたいもんです。

デザートには，

Dessert1-Pluma

パイナップル。上にのど飴のホールズが砕いてかかってるという変わった一品。恐る恐る食べてみると，意外とさっぱりしてて美味。

Dessert2-Pluma

バナナサプライズ。美味しいけれど，どう表現したら良いのだろう。バナナがあんまり入ってない気が。。それがバナナサプライズなのか？笑

limoncello

〆は，自家製リモンチェッロ。私は，1年間ローマに住んでいたこともあり，イタリアのいろんな箇所で何度もリモンチェッロ試してきましたが，正直このリモンチェッロが一番美味しかったです。変に甘ったるくも，アルコール感もなく，さっぱり最高でした。

どうやっても美味しくなるローストチキンをエル・ブリ出身者がどうやって調理するのか，どこまで美味しくできるか，楽しみで楽しみでしょうがなかったんですが，期待をかなり超えてきました。調理法は多分普通にローストしているだけだと思うのですが，何かが違うんでしょうね。格別に美味しかったです。味はもちろん，お店の人の雰囲気もよく，間違いなく再訪決定です。

ごちそうさまでした！

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